LUNKHEAD(ランクヘッド)8th album『メメントモリ』を聴いて

LUNKHEADのニューアルバムが2013年9月18日(水)リリースされた。

彼らにとって8枚目となるフルアルバム『メメントモリ』は直球レーベルから発売されたインディーズ版。

インディーズ版という事実、知って一瞬ショックだった反面、自分たちの信じたことに猛進する彼ららしい選択だと思う。

 

メメントモリ

メメントモリ

 

 01.メメント

02.閃光

03.アルピニスタ 

04.いきているから

05.月の城

06.明日死ぬぐらいの感じで

07.壊れてくれない

08.raindrops

09.未来を願ってしまった

10.共犯

11.はるなつあきふゆはる

12.幻灯

LUNKHEADの新譜はいつも期待を裏切らない
―それは毎度のことだけど、今作もまさにその通り。

ドラム石川龍が抜けて桜井雄一を招いて以降の彼らの作品としては『[vivo]』『青に染まる白』に続く3枚目だが、その中では最も耳あたりの良いポップの要素も随所に感じさせる作風だと感じた。

[vivo]でグッとくる人もいれば、今作で「?!」と気になる人も多いのでは?
1年間の活動休止を経て、新体制の真骨頂をキープしつつもこういった作風になったのはとても興味深くて、ソロ活動を経たり、昔のファンが帰ってきた今とバンドを見つめた結果だと思う。

 

1曲目「メメント」はその言葉の意味(memento:記憶/形見)を彷彿されるインスト曲。2曲目への導入として見事。その後、アルバムは「閃光」「アルピニスタ」「いきているから」と徐々に闇から這い出るような、そういう流れ。

『月の城』にみせるザ・ランク節のバラードも堪らない。「明日死ぬぐらいの感じで」は今のランクさを感じさせる重圧サウンドが印象的。次に続く「壊れてくれない」では心地よく鳴るギターとドラムとベースの絡みがとても上品、心地よいメロディに乗せる歌詞が悲しい世界を持っているのも上手い。

箸休め的なポジションに位置する「raindrops」からの「未来を願ってしまった」「共犯」「はるなつあきふゆ」「幻灯」の流れは圧巻。特に、昨年の活動休止前に披露された「共犯」はアルバムの中でも大きな存在感を放っており、新しい彼らの代表曲に登りつめるのでは?

メメントから始まるこの作品、最後まで聴くとメメントモリ(:いつか必ず死ぬことを忘れるな/を記憶せよ)というネーミングに納得。

メンバーによるセルフライナーノーツもあります
2013.09.18 RELEASE NEW ALBUM「メメントモリ」先行試聴×セルフライナーノーツ | ランクヘッド LUNKHEAD | OFFICIAL WEBSITE

そこ?と言われそうだけど1曲目インスト「メメント」がめっちゃ好き。
彼ららしい、まっすぐなアルバムでした。