2013年の邦楽アルバムを振り返る

2013/1/23
THE COLLECTORS『99匹目のサル』

99匹目のサル (初回盤CD+DVD)

99匹目のサル (初回盤CD+DVD)

 
 キャリア25年を感じさせない世界観

「コレクターズの新譜だから」という安易な気持ちで聞いた作品。
想像を超えるクオリティに驚いた。

コレクターズはスピッツを経由して聴くように。
ベストはもちろん聴いてるし、オリジナルアルバムもそれなりに聴いてきた。
その中でもこの『99匹目のサル』はズバ抜けて好き。
デビューして長い月日が経つバンド、最新作を最高傑作と呼べるのは素晴らしいことだ。

2013/2/13発売
山中さわお『破壊的イノベーション』

破壊的イノベーション  (ALBUM+DVD) (初回生産限定)

破壊的イノベーション (ALBUM+DVD) (初回生産限定)

 
 「衝撃」の一言

the pillowsは2009年に20周年を迎えた。
エイベックスへの移籍から始まる快進撃は当時のバスターズとしては涙もののサクセスストーリー。

しかし、その後はというと決して順風満々とは言えない。
「商業的な成功はこれ以上いらない」と悟ってしまったthe pillowsはイマイチ不発感があった。
そういった悶々とした空気の中リリースされた『破壊的イノベーション』は山中さわおソロ名義ながら、皮肉なことに現在のピロウズでは達成できていないグルーブ、野心が凝縮されています。

ソロ名義は3作目

3作目にして「日本語歌詞」が解禁された。
「良い曲はピロウズに回す、余った曲でソロ名義アルバム」というスタンスがあったのだが、これを打ち破って、ピロウズ向けに作ったであろう曲をあえてソロで収録物にしたという背景があります。

「HEVEN'S PINHOLL」なんてthe pillows名義だったら過去の代表曲に交じって
有名曲になっただろうに。



HEVEN'S PINHOLE【MUSIC VIDEO】 - YouTube


ファンとしては複雑な気持ちもありながら、素直にそのアルバムを受け入れるほかなかった。

いわゆる歌モノとして高い完成度を持ったコテコテの日本語ロックと
山中さわお志向の散りばめられてたオルタナティブロックとが見事に入り混じった作品。
ピロウズがあまり好きではないという人にも是非おすすめしたいですね。

2013/5/1発売
星野源『Stranger』 

Stranger(初回限定盤)

Stranger(初回限定盤)

 

2013/9/11発売
スピッツ『小さな生き物』

ザ・安定感

星野源『Stranger』スピッツ『小さな生き物』
ともに今年の名盤を挙げるなら外せない作品。

しかし、この両者には「きっと良い作品を出してくれるんだろう」という期待に対して適切に応えてくれる。
そういった意味では意外性、想像を超えるということはなかった。
でも、これは幸せな悩みですね。


星野 源 - 化物 【MUSIC VIDEO】 - YouTube

『Stranger』、前半は復帰しましたー!健在だぜ―!と
アンサンブルの効いた曲が豪華に彩ります。

後半は、しっかり聴かせるシンプルな曲作りが目立ちます。
年明け復帰が楽しみですね。


スピッツ / 小さな生き物 - YouTube

こちらは

スピッツ 14th album「小さな生き物」を聴いて - 文字創作と人生と
いろいろ書いてます。
3.11後の音楽シーンで、「頑張ろう!」じゃなくて「(僕は)負けないよ。」と自身が前進しようとする、その姿を投影した作品はとても価値のあるものだと思う。

2013//9/13発売
LUNKHEADメメントモリ

メメントモリ

メメントモリ

 
 やっぱり良い

「彼らの愚直な努力は報われるんだろうか?」
という疑問がわくけど、今作はやっぱり良かった。

『地図』『月と手のひら』あたりが好きならぜひ聴いてほしい。
彼ららしさを、アイデンティティを取り戻している。

続きは
LUNKHEAD 8th album『メメントモリ』を聴いて - 文字創作と人生と

2013/6/26発売
きゃりーぱみゅぱみゅなんだこれくしょん

 研ぎ澄まされた商業ポップ

「なんか聞いちゃう」、これに尽きる。


きゃりーぱみゅぱみゅ - ファッションモンスター - YouTube

耳に残るメロディ、繰り返されるキーワード。
中田ヤスタカ、万歳!といったところ。
この1年間で きゃりーぱみゅぱみゅ を見る人の目も変わったように思う。