三月
彼女と別れた。
すべて僕が悪かった。
反省しなくてはいけない。
強くならなくてはいけない。
気が動転した。
余計なことを口にしてガッカリさせた。
向こうの主張はとても論理的で正しくて、非の打ち所がなかった。
言葉の1つ1つが心をえぐるようだった。
泣いた。
僕が泣いたのは5年ぶりのことだった。
5年前は友情が絶えた時だった。
そのことは僕をこの5年苦しんできた。
メディアにまいった。
彼の命が理不尽に損なわれたことは、
後に大きな傷を僕たちに残した。
これ以上
人を失いたくないと思っていたが
その覚悟は甘いものだった。
命が絶えていようが
灯っていようが
僕はまた大切な人を1人失った。
今回その責任は僕にある。
大学4年間で僕はどう成長したんだろう。
共に過ごした3年間は
とても楽しいものだった。
振り回されたし僕も振り回した。
永遠に続くものだと誤解していた。
彼女の嫌なところもいっぱいあった。
それは構わないことだった。
ただ、少し疲れていた。
それだけは確かだった。
どんなに辛くても
逃げ出したくなっても
夜眠れば朝が来る。
もう3月だ。
桜の開花宣言が行われて
春は近づいている。
新しい季節は平等に訪れる。
空っぽになった。